読書感想文(コスパで考える学歴攻略法)

 久しぶりに夢中になって本を読んだ。知らないことがたくさん書いてあって、面白かった。自分がやってきた受験勉強の答え合わせをしている気分になった。


 中学受験はしていない。学年でも2人くらいしかしていなかった。知らないからかちょっと馬鹿にしていたところがあるかもしれない。実際に受験する当人も親もすごい労力(時間、お金)を使うことがわかった。

おっさんになって共感するところは偏差値の高い大学を卒業するということは就職の時に大企業の面接に呼んでもらえる、ということくらいということ。あとは本人の満足感くらい。本人の満足感が得られることはかなり大事なことだと思う。自分は高校と大学しか受験してないけど、この期間勉強したことには満足している。


 大学は今思うとなんでその学部に入学したんだろうと疑問しかない。どんな理由で行ったのか、その学問が好きだった、というのはあったと思うけれど、それ以外はない。そして、大学1年の初めに講義がわからなくなって、さっぱりその分野が好きでなくなった。興味も湧かなくなった。1年生の後半からは留年しないように、最低限の単位を取るように頑張った。さっぱりわからないので単位取るのに必死だった気がする。で、サボれそうなところはサボった。理系だったけど、文系の科目の方が面白かった。数学も、実験も、卒業するためだけに勉強していたと思う。大学で勉強の楽しさに気づけなかったことは残念だと思う。一体何しに大学に行ったんだろうか。それなら大学卒業後に就職すればよかったが、理系はほとんど大学院に進学する思い込みがあったので、そのまま大学院に進学した。よく合格したなと思う。興味なかったのに。

 大学院に入るとまた卒業するために単位を取る日々が始まる。大学院まで行ったら就職は安泰だと思っていたら、全然決まらなかった。専攻と関係ない仕事に憧れてそういう会社をよく受けた。サークルとかアルバイトとか特別なことは何にもしなかったし、当然成績も良くなかったし、アピールできることが何もなかったので、ほとんど門前払いだった。結局興味のない専攻に関係のある会社を何社か受けて就職できた。よく就職できたと思う。人気なかったんだろうな。

 就職したら興味もなく得意でもない専攻していた分野の職種につく。その仕事を10年以上している。よく続いているなと思う。違う職種だったらもっと上手くできたかな、と思いながら全然仕事できないのに同じ仕事を続けている。不思議な人生だなと思う。なんなんだろう。

 どこかで自分と向き合って進路変更していたらどんな人生になっていたんだろうと最近よく思う。思ったところで何にもならなくて大変非生産的だ。この本にも「過去の変えられないことを考えても時間の無駄。これからの努力で改善できる可能性のある未来に集中するのが生産的な考え方だ」とある。ほんとそうだと思う。では、改善できる可能性のある未来とはなんだろうか。自分はこの先何を望んでいるんだろう。これはなかなか人には言えないがあらゆる縛りのない生き方を望んでいるんだと思う。あらゆる縛り、というのは大したことなくて、単純に毎日会社に行かなくて済むだとか、でも暮らしに余裕があってとかのそんな生き方を望んでいる。毎日特定の誰かに顔を合わさなくて済むというのも望んでいる。そんな未来に集中すればいい。


 子供がいる。中学受験に挑戦しよう、と思っていたのだけど、子供だけでなく親もかなり大変なことを知った。これがベストだと思ってたけど、そうじゃないんだな、と思った。自分みたいに公立、公立でもいいんだろう。英語、数学はそうは言っても本人が望めば伸ばしてあげたいと思った。なるべく移動時間の少ない家近で。